こんにちは、まさちゅーです。
このたび…
2024年度第3回「日本漢字能力検定(漢検)」の準1級に合格しました。
なんと一発合格!!
合格までに要した期間は3ヶ月。
今回は検定試験までの3ヶ月間に行った勉強法をご紹介いたします。
↓3ヶ月間のまとめ動画↓
2級の知識は必須??
その前に、コチラの話をしておきましょう。
いわゆる「飛び級」についてです。
そもそも漢検には受験資格が存在せず、下級を取得していなくても上級検定を受けることが可能です。
言ってしまえば最初から1級を受験することも可能です。
では、準1級を受けるうえで2級以下の取得は不要か…と聞かれるとこれは微妙なラインだと思います。
順を追って説明しましょう。
まず、準1級の出題は、8割近くが「準1級」の配当漢字からとなります。
つまり準1級の内容をしっかりと覚えておけば合格ラインである8割に到達することは無理な話ではないと思います。
また、現状では市販のテキストを全て解けば、本試験の9割近くをカバーできる状態です。
(毎年の出題傾向を踏まえて内容が更新されるので、基本的にこのセオリーが崩れることは無いと思います)
そのため2級を取得していなくても、準1級の勉強をしていく中で必要な知識はある程度補うことができます。
漢字に苦手意識がない方は準1級から受験して合格を目指すのはアリだと思いますよ、個人的には。
しかし、その分勉強に要する労力や時間は増えてしまうと思います。
今回の3ヶ月勉強法は、あくまでも「2級取得済み、あるいは2級レベルの漢字が身についている人」向けのものだと思ってください。
使用した教材一覧
それでは、今回の受験にあたり使用した教材をご紹介いたしましょう。
もちろんこれは一事例でしか無いので、他の経験談を見て、自分にあった教材をじっくり選ぶことが大切だと思います。
①成美堂出版『頻出度順 漢字検定準1級問題集』
まずは問題集。
漢字検定協会公式の他、いろいろな会社が問題集を出版していますが、
私が使用したのは「成美堂」さんです。
コチラのテキストのメリットとしては、
- 熟語の意味が掲載されている
- 付録が充実している
などが挙げられます。
漢検準一級の熟語は、熟語を見ただけでは意味が想像しづらいものも多く、
その都度辞書で調べようとすると時間がかかってしまいます。
そのため、効率的に勉強するうえで、この「意味が載っている」というのが大きなメリットになると考えています。
つぎの「付録」も他の出版社と比べた大きなアドバンテージとなっています。
準一級の配当漢字一覧のほか、
よく出る「四字熟語」や「故事・諺」が意味と一緒に掲載されています。
個人的にはこの付録に掲載されている「四字熟語」や「故事・諺」をしっかり抑えておけば
それだけで合格基準レベルの語彙力を身につけることができると思っています。
本誌から切り離して使うことができるため、
電車での移動時間や、試験会場での直前の確認など、スキマ時間での勉強に便利ですよ。
合格者の間でもよく話題に上がる定番の問題集の一つです。
②成美堂出版『本試験型 漢字検定準1級試験問題集』
お次はコチラ。
またも「成美堂」の本試験型問題集。
本試験と同様の形式で問題を解くことができる問題集で、
勉強期間の途中で腕試しに解いてみたり、試験前の確認に便利です。
コチラのメリットは以下の通り
- 本番の問題形式や、時間配分の練習になる
- 問題集ではカバーしきれない語彙に出会える
まずはやはり試験に慣れることができるのが大きな利点でしょう。
漢検の試験時間は60分と、比較的ゆとりのある時間設定となっていますが、
それでも、丁寧に字を書こうとしたり答えに悩んでしまうと意外とギリギリになってしまうことも。
漢検は細かい字形についてもチェックされるので、解答を見直す時間も是非確保しておきたいところ。
そのうえで「本試験型」の問題集は非常に役に立ちます。
また、先ほど紹介した「頻出度順」タイプの問題集の欠点である
「頻出度の低い熟語に出会うことができない」ことを、カバーする上でも効果的です。
漢検の本試験では「難問」と言われるような、普通の「頻出度順」テキストには掲載されていないような熟語を問うものが数問(10点分くらい?)出題されます。
成美堂出版の『本試験型』は、そのような「難問」を対策する上で非常に助けになってくれます。
実際に私が受けた令和6年度第3回で出題された問題のうち、
上記の2冊に掲載されていたものは実に194点(だったと思う)に及びます。
つまり、この2冊を(本当の意味で)完璧にすれば190点代を取ることすら可能であったということになります。
しかし、これについては賛否両論様々な意見が見られます。
というのも、漢検順一級の合格点は200点満点中160点… つまり8割です。
これは、いわゆる「難問」を落としても余裕を持って合格できるような数字設定です。
この難問を取るために勉強の範囲を広げるのは得策とは言えないのでは?という意見も。
コレに関してはたしかにそうかも知れない…
実際、頻出度順タイプの問題集だけで、本試験の8~9割は抑える事ができているので、
一冊完璧にすれば合格が狙えるのもまた事実。
時間に余裕がある人、余裕を持って合格したい人、語彙を増やしたい人にはおすすめの勉強法です。
また、このテキストについて一つ注意しておきたいのが、
本試験に比べ簡単過ぎる
ということです。
具体的には、問4「共通の漢字」と問6「語字訂正」です。
この二つの大問が本番に比べ簡単?というか点数が取りやすい傾向にあります。
なのでこの問題集で160点を取れるようになっても、本試験で同じだけの点数が保証できるとは思わないほうが良いかもしれません。
「成美堂で180点取れて、ようやく本番で160点取れる」くらいの気分でいることをおすすめします。
ただ、近年の試験ではこの成美堂出版の『本試験型』からの出題が増えているようで、
この問題集の需要が高まっているという噂も…?
なんにせよ「サブ」のテキストだと思っておいたほうが良いかもしれません。
これ一冊で合格を目指すのはあまりおすすめしません。
③漢検 準1級 過去問題集
最後はコチラ。
日本漢字能力検定協会が出版している「過去問」です。
漢検公式には問題集『分野別 精選演習』も存在しますが、コチラは個人的にはあまり必要ないかな?
と思っています。
入口としては、役に立ちますが市販のテキストを一周したほうが近道なのではないか、というのが個人的な見解です。
漢検公式のテキストで、やるとしたら断然!過去問!!です。
やはり本番を受ける前に一度『漢検』を受けるべきだと思います。
市販の問題集…特にひとつの出版社の問題ばかり解いていると、
その出版社の「クセ」がついてしまうんですよね。
過去問を元に編集されているとはいえ、出版社によって選定の傾向が違ったり…
そこで役に立つのが「過去問」です!
何と言っても実際に過去の試験を丸ごと解くことができるため、最も本番に近い環境で腕試しをすることができます。
(そして大問4と6で冷や汗をかかされるまでがお決まり)
一発で確実に合格したい!という方は是非本番前に「過去問」を解いておくことをおすすめします。
公式とはいえAmazonとか楽天で注文できるしね。
ちなみにKindle版もありますが、若干使いづらいかも…?
勉強方法
というわけで、今回私が使用したテキストは以下の3冊です。
- 成美堂出版『頻出度順 漢字検定準1級問題集』
- 成美堂出版『本試験型 漢字検定準1級試験問題集』
- 漢検 準1級 過去問題集
使い方としては、
「1. 頻出度順」で基礎を固め
「2. 本試験型」で力試しとさらなる語彙の追加
「3. 過去問」で最終確認
という感じ。
基本は「1. 頻出度順」を只管(ひたすら)解く!
1周してなんとなく覚えてきたら、一度「2. 本試験型」で腕試しして…
また、2周目!! 一度間違えた問題を中心にもう一周したい!
とにかく「頻出度順」の問題を完璧にする!!!
これは、どの出版社でも同じだと思います。
逆に言えばコレさえやっておけば合格もしっかり狙えます。
「テキストを何冊解いても受からない…」
という方は、一度1冊に絞って、その1冊をほんとうの意味で完璧にすることをおすすめします。
「完璧にする」というのは
テキストに載っている全ての熟語を、意味を覚えたうえで読める&書ける
という状態にすることです。
私は、テキストに出てきた熟語や訓読み、故事・諺をGoogleのスプレッドシートにまとめて
暇な時に眺めていました。

ここまでやろうとするのはなかなか根気のいる作業かもしれませんが、
問題集を何冊もやるよりかは、経済的にも時間的にも得策だと思いますよ。
まとめ
今回は、漢検準一級合格までの勉強方法と使用したテキストについて紹介してきました。
これから試験を受けようと思っている方は、是非ご参考にしていただければと思います。
とはいえ、漢検には人の数だけ勉強方法がある!
色んな方の経験談を参考にご自身にあった勉強方法で無理なく続けるのが一番の近道なのではないでしょうか?
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